先日、ホンダジェットが日本で発売開始されるとの報道がありました。
すでに日本国内で10機以上の受注があるようです。
小型ジェット部門で2017年の世界販売数も首位になったようで、高評価を受けているいことがわかります。
改めて写真を見てみると、デザインが格好いい。
主翼の上にエンジンを載せる設計は、画期的だそうです。
わたしは物欲はない方なのですが、久しぶりに乗ってみたい、もし可能なら買いたいと感じる製品です。
値段は5億円以上するようなので、もちろん無理なのですが・・・
Hondaのホームページを見ると、自動車やバイクと並んで、ジェット機の購入ページがあります。
バイク、自動車、飛行機を1社で製造販売している企業は、世界でもほとんど無いかと思います。
わたしは、以前ホンダの250ccのバイクに乗っていたことがあるのですが、1番のお気に入りは翼のマークが描かれたガソリンタンクでした。
あまり理解されないと思いますが、光沢のあるガソリンタンクを手でキュッキュッと触るのが特に好きでした。
ホンダジェットの機体も写真で見ると光沢があって、こするといい音がしそうです(笑)。
ぜひ触れてみたいのですが、すぐにはチャンスはなさそうです。
さて、今回はそんなホンダジェットの開発秘話がまとまっている本の紹介です。
この本は、ジェット機の開発に携わったエンジニア達が主人公です(一部、本田宗一郎の話もあります)。
航空機を製造しているボーイングなどの会社は、一般的に機体は製造するけれども、エンジンはGEやロールスロイスなど別の会社から購入します。
そんな中、航空機の製造など経験が全く無いホンダでは、若い技術者が中心となって、エンジンと機体の同時開発という無謀に見える挑戦をしていきます。
航空機の製造では求められる安全性や基準が、バイクや自動車とは違います。
航空機の素人集団が、開発に挫折しそうになり、プロジェクト中止の圧力を会社から受けながらも、最後は事業化に成功したストーリーは胸を打たれました。
そこで感じるのは、困難な開発を成功させるのは、技術者たちの『セレンディピティ(偶然・幸運)』と『情熱』によるものが大きいということです。
セレンディピティという単語は、研究の世界では、偶然得られた結果が大発見につながった時によく使われます。
ペニシリンの発見などは代表的な例で、ブドウ球菌の培養をしているときに、たまたまその一部をフレミングが窓際に放っておいたところ、その培養皿にカビがコンタミ(混入)して実験が台無しになってしまいました。
普通はコンタミした培養皿を廃棄するのですが、たまたまフレミングが顕微鏡で観察したところ、カビの周りにはブドウ球菌が増殖していないことを見出し、カビから菌を殺す物質(抗生物質)の存在に気づきました。最終的に一連の偶然がペニシリンの発見につながったのです。
確かに、セレンディピティは科学の発見や製品開発において重要かもしれません。
一方で、ホンダジェットの開発物語で心を打たれるのは、セレンディピティよりも技術者たちの情熱が大きいと感じます。
技術者たちの駄目でも諦めない気持ちとくじけながらも少しずつ前に進む姿勢が、徐々に会社内でも隠れ支持者を増やして、プロジェクト開始からなんと30年以上の年月を経て、製品化に繋げました。
もうリバイバルはないのでしょうが、プロジェクトXにうってつけの話だったと思います。
そうでなくてもいつか映画かドラマで取り上げられる物語なのは間違いなさそうです。
この開発秘話を読んだ後に、ジェット機の写真をみると、みなさんも実物に乗りたくなるのではないでしょうか。
研究でsurvive@survive22702526ホンダジェットエリート、日本で型式指定を取得 2018年内にデリバリー https://t.co/7hp8tTK9Hq
2018/12/09 12:31:28
すでに日本国内で10機以上の受注があるようです。
小型ジェット部門で2017年の世界販売数も首位になったようで、高評価を受けているいことがわかります。
産経ニュース@Sankei_news#ホンダジェット が世界首位、燃費の良さや快適性が評価 17年、43機を引き渡し https://t.co/wd5mRLNnXF
2018/02/22 00:32:49
改めて写真を見てみると、デザインが格好いい。
主翼の上にエンジンを載せる設計は、画期的だそうです。
わたしは物欲はない方なのですが、久しぶりに乗ってみたい、もし可能なら買いたいと感じる製品です。
値段は5億円以上するようなので、もちろん無理なのですが・・・
Hondaのホームページを見ると、自動車やバイクと並んで、ジェット機の購入ページがあります。
バイク、自動車、飛行機を1社で製造販売している企業は、世界でもほとんど無いかと思います。
わたしは、以前ホンダの250ccのバイクに乗っていたことがあるのですが、1番のお気に入りは翼のマークが描かれたガソリンタンクでした。
あまり理解されないと思いますが、光沢のあるガソリンタンクを手でキュッキュッと触るのが特に好きでした。
ホンダジェットの機体も写真で見ると光沢があって、こするといい音がしそうです(笑)。
ぜひ触れてみたいのですが、すぐにはチャンスはなさそうです。
さて、今回はそんなホンダジェットの開発秘話がまとまっている本の紹介です。
この本は、ジェット機の開発に携わったエンジニア達が主人公です(一部、本田宗一郎の話もあります)。
航空機を製造しているボーイングなどの会社は、一般的に機体は製造するけれども、エンジンはGEやロールスロイスなど別の会社から購入します。
そんな中、航空機の製造など経験が全く無いホンダでは、若い技術者が中心となって、エンジンと機体の同時開発という無謀に見える挑戦をしていきます。
航空機の製造では求められる安全性や基準が、バイクや自動車とは違います。
航空機の素人集団が、開発に挫折しそうになり、プロジェクト中止の圧力を会社から受けながらも、最後は事業化に成功したストーリーは胸を打たれました。
そこで感じるのは、困難な開発を成功させるのは、技術者たちの『セレンディピティ(偶然・幸運)』と『情熱』によるものが大きいということです。
セレンディピティという単語は、研究の世界では、偶然得られた結果が大発見につながった時によく使われます。
ペニシリンの発見などは代表的な例で、ブドウ球菌の培養をしているときに、たまたまその一部をフレミングが窓際に放っておいたところ、その培養皿にカビがコンタミ(混入)して実験が台無しになってしまいました。
普通はコンタミした培養皿を廃棄するのですが、たまたまフレミングが顕微鏡で観察したところ、カビの周りにはブドウ球菌が増殖していないことを見出し、カビから菌を殺す物質(抗生物質)の存在に気づきました。最終的に一連の偶然がペニシリンの発見につながったのです。
確かに、セレンディピティは科学の発見や製品開発において重要かもしれません。
一方で、ホンダジェットの開発物語で心を打たれるのは、セレンディピティよりも技術者たちの情熱が大きいと感じます。
技術者たちの駄目でも諦めない気持ちとくじけながらも少しずつ前に進む姿勢が、徐々に会社内でも隠れ支持者を増やして、プロジェクト開始からなんと30年以上の年月を経て、製品化に繋げました。
もうリバイバルはないのでしょうが、プロジェクトXにうってつけの話だったと思います。
そうでなくてもいつか映画かドラマで取り上げられる物語なのは間違いなさそうです。
この開発秘話を読んだ後に、ジェット機の写真をみると、みなさんも実物に乗りたくなるのではないでしょうか。
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